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「四十九日」にライフカプセル

先日、あるご家族から心あたたまるご依頼をいただきました。
「亡き父の四十九日に、これまでお世話になった方々へ、感謝と想い出を形にして届けたい」というお話でした。

生前、お父様は旅行が大好きで、各地の風景をスケッチとして残しておられたそうです。
手描きならではの柔らかな線と色合いは、その土地の空気や季節の匂いまで伝えてくれるような作品ばかりでした。

そしてもうひとつ、ご家族にとってかけがえのない存在——それが、お母様が書き遺していた俳句や短歌です。
日々の暮らしや、夫婦のやりとり、季節のうつろいを詠んだその言葉たちは、まるでお父様の絵と静かに対話しているかのように響き合っていました。

今回ライフカプセルでは、これらを一冊にまとめ、「あの世でも夫婦仲良く過ごしてほしい」というご家族の想いをかたちにするお手伝いをさせていただきました。
ページをめくるたびに、絵と句が寄り添うように配置され、それぞれが語り合うような構成に。表紙には、おふたりが最も愛した旅先の風景が静かに描かれています。

ご親族や友人にお配りしたところ、「涙が出た」「こんな贈り物をもらったのは初めて」といった声が寄せられたそうです。
そして何より、「父と母が、こんなにも豊かに人生を過ごしていたのだと、あらためて感じた」と、ご家族ご自身が深く心を動かされたことが印象的でした。

ライフカプセルは、人生を記録するだけでなく、「想いをつなぐ」ための一冊をお届けします。
それは、送り出す人の心を、静かに、そしてあたたかく包む贈り物です。